2025年 共通テスト 数2BC 雑感

2025年 共通テスト 数2BC は数1A同様、昨年に比べると更に易しくなっている一方で、タイムアタック的性格は更に強くなっています。特に数2BCは大問の数が1問増えていて、物量で押しまくって難易度を調整するという戦略がより先鋭化しています。
必答問題
以下の3問がラインナップされています。
- 大問1:三角方程式
- 大問2:指数関数の増加量
- 大問3:3次関数と極値
大問1は
\sin ax = \sin bx
タイプの三角方程式を解く問題です。この手の問題は普通和積の公式を使って解きますが、本問ではより「プリミティブ」で「フィジカル」な手法で解いていきます(特に「フェチティッシュ」ということはない)。
大問2はねずみ算的に増えるexpotentialオーダの恐怖にどう立ち向かうか、といった応用色の強い問題です。常用対数表を使ってときますが、これの見方は昨年の三角関数表や今年の選択問題に出てくる正規分布表と同じです。落ち着いて対処しましょう。
大問3は3次関数の極値に関する問題です。特にひねりもないので本問も落ち着いて対処しましょう。
選択問題
以下の4問から3問を選択します。
- 大問4:格子点
- 大問5:統計と仮説検証
- 大問6:空間ベクトル
- 大問7:複素数平面
大問4は格子点の数を淡々と数え上げるだけです。
大問5はサンプリング検査と仮説検証の統計問題です。統計学というものが世の中でどのように役立っているのかがよくわかります。受験生的にはそれどころではありませんが。
大問6は空間ベクトルの直交条件を座標と内積で表現する問題です。特に難しいところはありません。
大問7は複素数を平面ベクトルに見立てたときの直交条件が出てきてちょっと焦りますが、問題文の誘導が丁寧なのでもし事前に知っていなくても全然OKです。
まとめ
それぞれの問題の難易度は、昨年以前に比べると相当に易しくなっています。冒頭にも書いたとおり、本年度は物量で受験生を飽和させようという出題戦略なのでしょう。
この傾向が次年度以降も続くのであれば、何かの映画のようにキレッキレの回答パフォーマンスで問題を見るそばから解いていく、といった勢いが必要です。 とにかく問題をたくさん解きましょう。