文字式と抽象化
白井市 印西市の家庭教師 事業を展開する峰企画のブログです。今回取り上げるのは、文字式と抽象化です。
文字式と言うのは演算を抽象化するための手法です。たとえば、
5a+2
という文字式の意味は、「何かに5を掛けて2を足す」ということで、「何か」すなわち a は文字通り何であってもいいわけです。
ところが、生徒さんの中にはこの抽象化の概念が、いまいち腑に落ちていない人がいます。文字式自体の計算はできるが、たとえば「 a に5を掛けて2を足したものを文字式で表せ」と言った問題には、手が出なくなるといった感じです。
文字式に代表される抽象化は、数学と算数を分ける決定的な差であって、これにつまずいたまま放置しておくと、後々えらいことになります。
筆者は文字式が演算の抽象化であることを理解してもらうために、以下のように質問しました。
2に5を掛けて2を足したものは 5 \times 2 +2
3に5を掛けて2を足したものは 5 \times 3 +2
では、 a に5を掛けて2を足したものは?
こういう聞き方をすると、さすがに答えが返ってきます。こんな感じで進めていけば、理解が深まっていくものと思います。
文字式はその後に続く方程式や二次関数など、代数物の入り口です。この単元を自家薬籠中の物にしてもらうことで、その後の単元もぐんぐん進んでいってほしいと考えています。