2023年の共通テストも、ボリュームが多くて大変です。昔の感覚(筆者は共通一次テスト世代です)では考えられないほどの量と難易度です。
問題文と解答は、以下のリンク先をご覧ください。
話題のバスケ問題(大問2)
思考力を見るのが売りになっているせいか、問題文が妙に長い気がします。話題になったバスケの問題など、単なる二次関数の係数問題なのに、いささか大げさでは無いかと思います。
問題文が長ければ思考力を測れると考えたのかも知れませんが、最も思考力を問われる定式化(バスケのシュートが決まる条件を求めるために二次関数を使ってみようと思いつくこと)はすでに問題文に書かれてしまっているので、やはり方向性はちょっと違うと思います。
出題者の思考トレースが重要
定式化だけでなく、解答を得るための思考の方向性も問題文に規定されており、回答者はそれに沿って穴埋めしていくという流れになっています。つまり、出題者の思考を強制的にトレースさせられるわけですが、何をしようとしているのかがわからないと、結構厳しくなります。出題者の思考にすばやくシンクロできるかどうかが、ひとつのポイントです。
大問の最後にある、問題文の妙な飛躍に注意

問題文の流れになんとか食らいついていっても、最後に大きな段差が待ち構えていることが有ります。大問4はサイズが110×462である長方形(赤)と、154×363である長方形(青)の2種類の長方形パネルを敷き詰めて、正方形とかを作る問題で、本質は最大公約数や最小公倍数の問題です(図1)。

問題文の誘導にしたがって解いていくと、最終的に長方形(赤)と長方形(青)をいくつか横に並べて、長さが2310の倍数になるようにしてください、という主旨に到着します。
ここでいきなり、無ヒントで答えを出すようにと放り出されるので、面食らいます。問題文の途中に無駄に会話文が有ったりと、冗長さが目立っていただけに、その落差に戸惑います。
定式化すると
462 x + 363 y = 2310m \cdots (1)
を満たす自然数 x,y,m のうち、 m が最小になるものを求めよ、ということになります。ここまでずっと、素因数分解しか出てこなかったので、いきなり数学になってびっくりです。
x,y が最小になれば m の最小になるので、まず x,y の最小値を求めます。
実は2310というのは、462と363の最大公約数 33 の倍数になっているので、両辺を33で割ることが出来ます。
14 x + 11 y = 70m
すなわち、
11 y = 70m - 14x
ですが、右辺は14の倍数なので、 y も14の倍数である必要が有ります。そういう自然数の中で最小なのは当然14なので、
y= 14
を得ます。
これを元の式に代入して、
14 x + 154 = 70m
を得ますが、両辺を 14 で割って、
\begin{aligned}
x + 11 &= 5m \\
\end{aligned}したがって
\begin{aligned}
x = 5m -11\
\end{aligned}ですが、 x が正になる m で最小のものは m = 3 です。
よって正方形の1辺の長さは 2310 × 3 = 6930 となります。
超絶難問というわけではありませんが、結構知恵を絞る必要が有ります。式(1)に至るまでの前座がものすごく長いのに、これの導出と解くための誘導がまったくないのは、ちょっといじわるな感じがします。
この最終問の配点は、なんとたったの3点。これに拘泥するとえらいことになるので、問題文が突然飛躍して解き方がすぐにわからなかったら、速やかにスキップしましょう。
中学の履修範囲だけで解ける問題がある
大問4および大問5は、中学の履修範囲の問題です。高校入試に出てきても、違和感はありません。大学入試なのに、そんなことでいいのだろうか。
試験対策
問題の量が多いので、対策としては、易し目の問題を大量にこなして、計算力をつけましょう。問題をたくさん解くことによって、出題のパターンが見えるようになりますので、この対策は試験問題の流れをつかむ役にも立ちます。
問題の飛躍への対策は、もし難関大学が志望なのであれば、その2次試験対策で十分でしょう。むしろ、変にこだわらずスパっと割り切る勇気を持つことのほうが、大事であると考えます。
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