中学入試を考える
先日、朝日新聞に、中学入試に関する以下のような記事が載っていました。
算数、合否を分けた問題は 開成、渋渋、豊島岡 中学入試分析・後編
昔に比べて難しくなった、みたいな内容でしたが、その中で、渋谷学園渋谷中学の入試問題が引用されていました(以下のリンク先の画像)。
どれどれ、と見てみました。問題は図形の面積に関するもので、3つの小問から構成されていますが、信じられないくらい難しい問題です。
2022年渋渋算数 第3問(1) の内容
小問1は、以下の図1の三角形の面積を求めよ、と言う問題です。
小学校で三角形の面積は底辺×高さ÷2だろうが。こんなのどうやって計算するんだよ、と思いましたが、答えに無理数とか出てこないことを確認するために、三角形の2辺 a,b とはさむ角θが与えられたときの面積の公式
S = \frac{1}{2}ab \sin \theta
で計算しようとしたところで、 \sin 60 ^ \circ = \frac {1}{2} なのだから、B から AC に垂らした垂線の長さは \frac{5}{2} だと気が付きました(図1-1)。確かに底辺×高さ÷2の公式に帰着できて、小学生にも解けそうです。30°とか60°とかが出てきたときに、三角定規型三角形の辺の比が2:1になることを利用する、という知恵を持っている必要はありますが、このくらいなら中学入試として有りかな、とも思います。