体積積分のブービートラップ – 2022年東大 数学 第5問

2023年2月27日
回転角φの決定
そこで、式(2)を連立方程式に書き下します。
⎩⎨⎧24−t2cos(θ+ϕ)+(2−t)cosθ=rcosα24−t2sin(θ+ϕ)+(2−t)sinθ=rsinα⋯(3) 式(3)の両辺を2乗して辺々足し合わせると、
+=44−t2+(2−t)2(2−t)4−t2×(cos(θ+ϕ)cosθ+sin(θ+ϕ)sinθ)r2 加法定理を適用して
44−t2+(2−t)2+(2−t)4−t2cosϕ=r2 よって
cosϕ=(2−t)4−t2r2−44−t2−(2−t)2⋯(4) ですが、 −2+t+24−t2≦r≦2−t+24−t2 なので、
≦=(2−t)4−t2r2−44−t2−(2−t)2(2−t)4−t2(2−t+24−t2)2−44−t2−(2−t)2(2−t)4−t2(2−t)4−t2=1 ≧=(2−t)4−t2r2−44−t2−(2−t)2(2−t)4−t2(−2+t+24−t2)2−44−t2−(2−t)2(2−t)4−t2−(2−t)4−t2=−1 です。したがって式(4)は、最大2つの解を持ちます。
回転角θの決定
そこでそれらの1つを ϕ0 と置き、式(2)の両辺に、左側から
(cosθ−sinθsinθcosθ) を掛けます。すると、
(cosϕ0sinϕ0−sinϕ0cosϕ0)(24−t20)+(2−t0)=(cosθ−sinθsinθcosθ)(rcosαrsinα)⋯(5) を得ますが、
==(cosθ−sinθsinθcosθ)(rcosαrsinα)(rcos(α−θ)rsin(α−θ))r(cosαsinα−sinαcosα)(cosθ−sinθ) なので、これを式(5)に代入して
(cosϕ0sinϕ0−sinϕ0cosϕ0)(24−t20)+(2−t0)=r(cosαsinα−sinαcosα)(cosθ−sinθ)⋯(6) を得ます。ここで式(6)の左側から
r1(cosα−sinαsinαcosα) を掛けて
==(cosθ−sinθ)r1(cos(ϕ0−α)sin(ϕ0−α)−sin(ϕ0−α)cos(ϕ0−α))(24−t20)+r1(cosα−sinαsinαcosα)(2−t0)(2r4−t2cos(ϕ0−α)+r2−rcosα2r4−t2sin(ϕ0−α)−r2−rsinα)⋯(7) を得ます。
式(7)の右辺のベクトルの大きさを計算すると、式(4)より
+==={2r4−t2cos(ϕ0−α)+r2−rcosα}2{2r4−t2sin(ϕ0−α)−r2−rsinα}24r24−t2+r2(2−r)2+r2(2−r)4−t2×{cos(ϕ0−α)cosα−sin(ϕ0−α)sinα}4r24−t2+r2(2−r)2+r2(2−r)4−t2cosϕ01 なので、式(7)を満たすθは確かに存在します。
以上、点 M がドーナツ状領域に存在することの十分性を示すことが出来ました。
外側円周の半径は 2−t+24−t2 、内側円周の半径は −2+t+24−t2 なので、その面積は
−=π(2−t+24−t2)2π(−2+t+24−t2)22π(2−t)4−t2 です。すなわち、 t の値が何であっても、存在領域の面積は常に 2π(2−t)4−t2 であることが示せました。