ポイズンピルが無くなった! – 2024年千葉県公立高校入試
2024年の千葉県公立高校入試(数学)の特徴は、永年に渡り受験生を苦しめてきた超絶難問、人呼んで「ポイズンピル問題」が無くなったことです。
問題文は以下のリンク先をご覧ください。
構成は前年と同じ4問構成です。出題分野は以下のとおりです。
問題番号 | 出題内容 |
---|---|
第1問 | 計算問題 |
第2問 | 二次関数 |
第3問 | 図形 |
第4問 | 一次関数 |
2024年の問題構成は前年からまた変わり、2022年に近くなっています。その特徴は、変にひねくれたところがなく、基礎的な出題でありながら、無理のない範囲で思考力を問う問題になっているところです。公立高の出題内容として、妥当なところに近づいていると言えます。
基礎的な出題内容の第1問
第1問は定番の計算問題です。基礎的な問題ばかりですが数が多いので、時間配分に注意しましょう。取りこぼしも厳禁です。基礎的な内容の問題集をたくさんやって、十分に備えておきましょう。
グラフに図形を絡めた第2問
第2問は二次関数のグラフに平行四辺形を絡めた問題です。二次関数と一次関数を組み合わせた問題のバリエーションなので、慌てず落ち着いて対処しましょう。
第3問は山場の図形問題
第3問はいつもポイズンピル問題がある図形問題です。今年は小問3がそれかと思いましたが、幸いなことに、確かに難しいものの、全然手が出ないということはありませんでした。長さが不明な辺に片っ端から変数を振り当てて、連立方程式を立てるというオーソドックスなやりかたで解けます。
会話文がうっとおしい第4問
第4問は大学入試の共通テストで流行りの、無駄に長い会話文を読ませる問題です。こういうのは本当にやめてもらいたいものだと思いますが、内容それ自体は理科の実験を数学的に定式化したような、ちょっと学際的な香りのする興味深いものです。受験生の皆さんはそれどころではないと思いますが、イメージ力が問われる問題になっています。
まとめ
本年度の問題も昨年に引き続いて出題範囲に偏りがない上に、ポイズンピル問題が無くなったので、より望ましい出題傾向になってきたと言えるでしょう。
そんな中で、題4問が特に思考力を問う問題として、その位置づけがはっきりしてきたように思われます。対策としては、そんなに難しいものでなくて良いので、多種多様な問題をたくさん解いて、応用力を養うようにしましょう。