ブログアーカイブ
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一般項を導出できない数列の極限 – 2006年東大 数学 第5問
2006年東大 数学 第5問は数列の問題ですが、漸化式が線形ではなく、一般項を容易に求められないにもかかわらず、極限値を聞いてくるという、嫌げな問題です。問題文は以下の通りです。 とし、数列 を漸化式 によって定める。このとき、以下の問いに答えよ... -
tan 1゜は有理数か? – 2006年京大 後期 数学 第6問
2006年京大 後期 数学 第6問 の問題文は、ずばりタイトルの通りです。 は有理数か。 一瞬、不意を突かれて「は?」とリアクションしてしまいそうな問題文です。少し遅れて、「んなわけねえだろ」と突っ込みたくなります。まずはその方向で考えてみます... -
確率漸化式の計算泥沼を泳ぎ切れ – 2017年東工大 数学 第4問
2017年東工大 数学 第4問 は、定番と言える、確率と漸化式の組み合わせです。問題文は以下の通りです。 は正の整数とし、文字 を重複を許して 個並べてできる文字列の集合を とする。 の要素に対し次の条件(*)を考える。(*) 文字 が2つ以上連続して現れな... -
複素平面上の図形問題 – 2000年東大 数学 第2問
2000年東大 数学 第2問 は、ミレニアムの年に東大が贈る複素数の問題です。複素平面に図形を絡ませてきています。問題文は以下の通りです。 複素数平面上の原点以外の相異なる2点 を考える。 を通る直線を 、原点から に引いた垂線と の交点を とす... -
死角なき難問 – 1996年東大 数学 第3問
1996年東大 数学 第3問 は、球と立方体に関する図形の問題です。問題文は以下の通りです。 空間内の点 O を中心とする1辺の長さが l の立方体の頂点を A1,A2, … ,A8 とする。また、 O を中心とする半径 r の球面を S とする。(1) S 上のすべての点から A... -
素数でアハ体験 – 2016年京大 数学 第2問
2016年京大 数学 第2問 は、指定された条件の整数が素数であることの証明です。問題文は以下の通りです。 素数 を用いて と表される素数をすべて求めよ. 素数のべき乗の和が素数になるとか、なんかゴールドバッハ予想みたいな主張です。そんなの簡単に... -
整数値有理式の問題 – 2015年京大 数学 第5問
2015年京大 数学 第5問 は有理式(多項式分の多項式、の形の式)に関する問題です。問題文は以下の通りです。 を正の実数として整式を考える。すべての正の整数 に対して は整数であるとする。このとき、 は で割り切れることを示せ。 表題のような整数... -
フィボナッチがこんなところまで! – 1998年東大 数学 前期 第3問
1998年東大 数学 前期 第3問は、平面図形と数列の問題です。これは解法の先取りというか、ネタバレですが、解いていくうちにフィボナッチ数列が、思いがけず現れてきます。 問題文は以下の通りです。 平面に2つの円 をとり、 を 軸と 、 に接する円と... -
ネイピア数の定義を再確認する – 2016年東大 数学 第1問
2016年東大 数学 第1問 は、いわゆる「ネイピア数」に関する問題です。 ネイピア数とは自然対数の底のことですが、学校ではこの名称で習わなかったため、今一つなじみがありません。ティッシュペーパー?、とか、西洋剣のレイピア?、とか、ボケをかま... -
逆関数の積分 – 2006年東大 数学 第6問
今回取り上げる、 2006年東大 数学 第6問 は、逆関数の積分に関する問題です。逆関数の積分などと突然言われるとギョッとしますが、慌てなくて大丈夫です。 問題文は以下の通りです。 を定義域とする関数 について、以下の問いに答えよ。(1) 関数 ...