ブログアーカイブ
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整数係数多項式の因数分解 – 1991年京大 数学 後期 理学部 第2問
本問が出題された頃、京大後期の理科系問題は理学部用とそれ以外用に別れていました。本問は理学部用の第2問で、問題文は以下のとおりです。 整数を係数とする3次の多項式 f(x) が次の条件(*)を満たしている。(*)任意の自然数 n に対して f(n) は n(n+1)... -
2025年 共通テスト 情報1 雑感
今年度から新たに追加された科目「情報1」。昔IT企業に勤めていたこともあって、どんな問題なのか覗いてみることにしました。 問題構成 4つの大問から構成されています。大問1および大問2はソフトウエアやシステムのアーキテクチャに関する問題、大問3... -
2025年 共通テスト 数2BC 雑感
2025年 共通テスト 数2BC は数1A同様、昨年に比べると更に易しくなっている一方で、タイムアタック的性格は更に強くなっています。特に数2BCは大問の数が1問増えていて、物量で押しまくって難易度を調整するという戦略がより先鋭化しています。 必答問題... -
2025年 共通テスト 数1A 雑感
2025年 共通テスト 数1A は全般に昨年より更に易しくなっており、難関大志望者にとっては誰もがそこそこの点をとるので、ちょっとしたミスが命取りになり、注意が必要です。 また、選択問題がなくなって全問必答になっています。選択問題チョイスの当... -
三角方程式の解の極限 – 1998年京大 後期 数学 第4問
1998年京大 後期 数学 第4問 は三角方程式の解で構成される数列の極限を求める問題です。問題文は以下のとおりです。 a は 0 < a < π を満たす定数とする.n = 0, 1, 2, · · · に対し,nπ < x < (n + 1)π の範囲に sin(x + a) = x sin x ... -
四面体正射影の激難問 – 2002年京大 後期 数学 第3問
2002年京大 後期 数学 第3問 は四面体の正射影に関する難問です。問題文は以下のとおりです。 各面が鋭角三角形からなる四面体 ABCD において,辺 AB と辺 CD は垂直ではないとする.このとき辺 AB を含む平面 α に点 C,点 D から下ろした垂線の足を... -
楕円に内接する平行四辺形 – 1990年東大 数学 第5問
1990年東大 数学 第5問は円に外接する平行四辺形の外側に楕円を外接させろと言う、文字通り無理難題です。問題文は以下の通りで、東大2次試験からの引用です。 円 を C0,だ円 を C1 とする.C1 上のどんな点 P に対しても,P を頂点にもち C0 に外接し... -
因数分解のたすき掛け解法
たすき掛け解法とは 二次式の因数分解のうち、二次の項の係数が1でないもの、たとえば 2x^2 -5x +3 を対象とする場合は、昔は中学校でたすき掛け計算法を教えてくれたものでした。 すなわち、整数係数の二次式 ax^2 +bx +c において、 \begin{aligned}... -
鏡の国の難問 – 1997年東大 数学 第4問
1997年東大 数学 第4問 は万華鏡のように鏡に囲まれた空間での光の進み方に関する問題です。問題文は以下の通りで、東大2次試験からの引用です。 正 3 角形 ABC の頂点 A から辺 AB とのなす角が θ の方向に,3 角形の内部に向かって出発した光線を考... -
年号を絡めた二項係数の偶奇判定 – 2015年東大 数学 第5問
年号組み合わせ数の偶奇判定 - 2015年東大 数学 第5問 は年号を絡めた二項係数 nCr に対する偶奇判定の問題です。問題文は以下のとおりで、東大2次試験からの引用です。 m を 2015 以下の正の整数とする.2015Cm が偶数となる最小の m を求めよ. 二項...