小問2の証明
いよいよ大詰めです。これまで積み上げてきた準備の下に、小問2を証明します。
証明の流れ
以下の方針で、証明します。
- f(g) \ne 2 ならば、系2より g \notin EG である
- 項番1を適用して、長さ 3m+2 の白オセロ列の両端にどのようにオセロを付加しても、 EG に含まれないことを示す
- 項番2と系1より、長さ 3m+2 の白オセロ列が G に含まれないことが導出できる
記号の定義
任意の非負整数 m に対し、オセロ列 wg(m) \in \mathfrak{G} を、 3m+2 個の白オセロが一列に並んだオセロ列であると定義します。
また、2つのオセロ o_L,o_R \in \{ 〇、● \} に対し、オセロ列 ewg(m,o_L,o_R) \in \mathfrak{G} を、 wg(m) の左右にそれぞれ o_L と o_R を接続したオセロ列であると定義します。イメージは以下の通りです。
o_L- \overbrace {\text{〇}- \text{〇}- \cdots - \text{〇} }^{3m+2 \text{個} }-o_R
以下、すべての非負整数 m に対し、 o_L,o_R \in \{ 〇、● } をどのように選んでも、 ewg(m,o_L,o_R) \notin EG であることを証明します。もしこれが成り立てば、系1より、 wg(m) \notin G が証明できたことになります。
o_L,o_R ∈ { 〇、● } をどのように選んでも、 ewg(m,o_L,o_R) ∉ EG であることの証明
ところが以下の表1に示すように、o_L,o_R ∈ { 〇、● } をどのように選んでも f(ewg(m,o_L,o_R)) \ne 2 です。
o_L | o_R | w_0 | w_1 | w_2 | f(ewg) |
---|---|---|---|---|---|
〇 | 〇 | 3m+4 | – | – | 1 |
〇 | ● | 3m+3 | 0 | – | 0 |
● | 〇 | 0 | 3m+3 | – | 0 |
● | ● | 0 | 3m+2 | 0 | 1 |
よって系2より、 ewg(m,o_L,o_R) \notin EG です。
結論
以上、すべての非負整数 m に対し、 o_L,o_R \in \{ 〇、● } をどのように選んでも、 ewg(m,o_L,o_R) \notin EG であることが証明できました。
ゆえに、すべての非負整数 m に対し、 wg(m) \notin G です。すなわち、長さ 3m+2 の白オセロ列は出来ません。