伝説の超難問の解法まとめ – 1998年東大 数学 後期 第3問

- 1. 1998年東大数学後期第3問 とは
- 2. 小問2の解法
- 3. 本稿で取り上げる解法
- 4. 記号の準備
- 5. 解法1:キング オブ 難問 – 1998年東大 数学 後期 第3問(2021)
- 6. 解法2:史上最大の難問 東大後期1998-問3(2011)
- 7. 解法3:【史上最悪の伝説】1998年東大後期グラフ理論を丁寧に解説【理系大問3】(2020)
- 8. 解法4:【伝説の東大入試】なんと中学レベルの数学で解けるぞ!【徹底解説】(2021)
- 9. 解法5:1998年 東京大学 大学入試史上No.1の超難問~20年目の真実(2022)
- 10. 解法6:1998年東大数学後期第三問を中学生でも分かるように解説(2021)
- 11. 解法7:1998年東京大学後期理系、第3問大学入試史上No.1の超難問 (リンク先) 。解けますか?(2020)
- 12. 解法8:1998年東大後期理系数学第3問には超簡単な解法があるのです!(2022)
- 13. 解法9:1998年の東大後期数学のグラフ問題の解答例(2023)
- 14. 解法10:1998年東大入試後期日程、数学問3(2)の件(2010)
- 15. 本問の解法パターンは本質的に2種類
小問2の解法
以下、図3のようにオセロの石が1列に並んでいる状態をオセロ列と呼ぶことにします。また、すべての石が白のオセロ列を白オセロ列と呼びます。
小問2を解くにあたって、まず、以下の命題を準備しておきます。
命題1
n個の白オセロが1列に並ぶとき、n+3個の白オセロ列を生成することができる
長さが の白オセロ列があるとき、以下の図4の手順によって、長さ の白オセロ列を生成することが出来ます。

ところが、初期状態は白石1個なので、命題1より、 のとき、長さ の白オセロ列を生成できることがわかります。
また、以下のように長さ の白オセロ列を生成できます。
よって命題1より、 のとき、長さ の白オセロ列を生成できることがわかります。
すなわち、自然数 を3で割ったあまりが0または1であるとき、長さ の白オセロ列が生成できます。
のこりは、 の場合です。 のとき、白オセロ列は出来ないことから、 を3で割ったあまりが2の時は白オセロ列は出来ないと予想できますが、これの証明が超絶難問です。
以下、本稿では、この超難問の様々な解法を紹介していきます。その上で本稿は、着想の違いによって様々なアプローチがあるものの、殆どの解法が本質的には大きく分けて2種類の解法に収斂できることを示します。
本稿で取り上げる解法
以下の解法を取り上げます。
- キング オブ 難問 – 1998年東大 数学 後期 第3問(2021)
- 史上最大の難問 東大後期1998-問3(2011)
- 【史上最悪の伝説】1998年東大後期グラフ理論を丁寧に解説【理系大問3】(2020)
- 【伝説の東大入試】なんと中学レベルの数学で解けるぞ!【徹底解説】(2021)
- 1998年 東京大学 大学入試史上No.1の超難問~20年目の真実(2022)
- 1998年東大数学後期第三問を中学生でも分かるように解説(2021)
- 1998年東京大学後期理系、第3問大学入試史上No.1の超難問 (リンク先) 。解けますか?(2020)
- 1998年東大後期理系数学第3問には超簡単な解法があるのです!(2022)
- 1998年の東大後期数学のグラフ問題の解答例(2023)
- 1998年東大入試後期日程、数学問3(2)の件(2010)
これらのうち、1番目は筆者が考えた解法です。以下、各解法を順次紹介していきますが、それに先立って、証明に使う記号や命題の準備をします。