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非線形かつ特殊演算の漸化式問題 – 2011年東大 数学 第2問

2025 8/16
東大
2025年6月4日2025年8月16日

2011年東大 数学 第2問 小問3の解法

 小問2と同様に、演算 \langle a \rangle を四則演算等で表現することを考えます。

 今度は整数の割り算結果の小数部分なので、それは余りのことではないかと気がつければ、一気に先に進めます。

 そこで整数 p と自然数 q に対し、 mod(p,q) を p を q で割った余りと定義します。すると確かに

  \left  \langle  \frac{p}{q}  \right \rangle   =  \frac{ \mod(p,q) }q 

と余りを使って表現することができました。

 この表現方法を用いて、考察を進めていきます。

 まず

   a_1 =\left  \langle  a \right \rangle  = \left  \langle  \frac{p}{q}  \right \rangle  

であることから、 p は自然数でかつ p < q であるとして一般性を失いません。 p = 0 を除外しているのは、この場合すべての n に対して an = 0 が成り立つため、わざわざ考慮する必要がないからです。

\begin{aligned}
a_1  & = \frac{p}q \\
a_2 &=  \left \langle  \frac{1}{a_1} \right \rangle = \left \langle  \frac{q}{p} \right \rangle = \frac{\mod(q,p)}{p} \\
a_3 &=  \left \langle  \frac{1}{a_2} \right \rangle = \left \langle  \frac{p}{\mod(q,p)} \right \rangle  \\
 &= \frac{\mod(p,\mod(q,p))}{\mod(q,p)} \\
\end{aligned}

なので、 an はすべて1未満の正の有理数であり、かつ、n が大きくなるにつれて分母も分子も(約分しなくても)どんどん小さくなることが予想できます。

 したがって n が十分大きくなると an の分母または分子が1 になって、それ以降 an = 0 になりそうなので、 q ≦ n ならそうなることを示せばよさそうです。

 そこで自然数 m に対し

\begin{aligned}
a_{2m-1}  & = \frac{p_{2m-1}}{q_{2m-1}} \\
a_{2m}  &= \frac{q_{2m}}{p_{2m}} 
\end{aligned}

と表記します。ここに pn,qn は自然数で、p1 = p ,q1 = q です。

 すると

\begin{aligned}
p_{2m+1}  & = \mod(p_{2m},q_{2m+1}) \\
q_{2m+1} & = q_{2m} \\
q_{2m} & = \mod(q_{2m-1},p_{2m}) \\
p_{2m} & = p_{2m-1}
\end{aligned}

なので

\begin{aligned}
p_{2m+1}  & < q_{2m+1} \\
q_{2m+1} & = q_{2m} \\
q_{2m}  & < p_{2m} \\
p_{2m} & = p_{2m-1}
\end{aligned}

ですが、それぞれ自然数なので

\begin{aligned}
p_{2m+1}  & \leqq q_{2m+1} -1\\
q_{2m+1} & = q_{2m} \\
q_{2m}  & \leqq p_{2m} -1 \\
p_{2m} & = p_{2m-1}
\end{aligned}

です。

 よって

\begin{aligned}
p_{2m+1} &  \leqq q_{2m+1}  -1\\
 & = q_{2m} -1  \\
 & \leqq  p_{2m} -2 \\
 & = p_{2m-1} -2 \\
 & \leqq p_1 -2m \\
 & = p -2m \\
 & \leqq  q -2m -1
   
\end{aligned}
\begin{aligned}
q_{2m+1} & = q_{2m} \\
 & \leqq p_{2m} -1  \\
 & = p_{2m-1} -1 \\
 & \leqq  q_{2m-1} - 2 \\
 & \leqq q_1 -2m \\
 & = q -2m
  
\end{aligned}
\begin{aligned}
p_{2m} &  = p_{2m-1} \\
 &  \leqq  q_{2m-1} -1  \\
 & =  q_{2m-2} -1 \\
 & \leqq p_{2m-2} -2 \\
 & \leqq p_2 -2(m-1) \\
 & = p_1 -2(m-1) \\
 & \leqq q_1 -1 - 2(m-1) \\
 & = q - 2m +1
   
\end{aligned}
\begin{aligned}
q_{2m} & \leqq p_{2m} -1\\
  & = p_{2m-1} -1 \\
 & \leqq  q_{2m-1} - 2 \\
 & = q_{2m-2} - 2 \\
 & \leqq q_2 -2(m-1) \\
 & \leqq p_2 -1 -2(m-1) \\
 &  = p_1 -2m+1 \\
 & \leqq q_1 -1 -2m +1 \\
 & = q -2m
  
\end{aligned}

であり、 n が大きくなるにつれて pn,qn はどんどん小さくなり、どこかの時点でどちらかが1になって、それ以降 an = 0 になります。

なので、  n =2m +1 (0 ≦ m) のとき、 a_n = \left \langle \displaystyle\frac{p_n}{q_n} \right \rangle > 0 である必要条件は 1 ≦ pn すなわち

1 \leqq q- 2m -1

であり、これは

n = 2m+1 \leqq q- 1

であることを意味します。この対偶をとって、 n > q-1 すなわち n ≧ q ならば an = 0 です。

 また、 n =2m (1 ≦ m) のとき、 a_n = \left \langle \displaystyle\frac{q_n}{p_n} \right \rangle > 0 である必要条件は 1 ≦ qn すなわち

1 \leqq q- 2m 

であり、これは

n = 2m \leqq q- 1

であることを意味します。この対偶をとって、 n > q-1 すなわち n ≧ q ならば an = 0 です。

 以上、q 以上のすべての自然数 n に対して,an = 0 であることが示せました。

解法のポイント

慌てないようにしましょう(Jere CangによるPixabayからの画像)

 本問は特殊演算 \langle a \rangle をどのように計算できる形に帰着できるかがポイントですが、ある実数の小数部分というのはその数から整数部分を引いた残りなので、その整数部分(要はガウスの記号)をどのように表現するかという観点から突破口を開くことができるでしょう。

 落ち着いて考えれば何とかなる問題です。見た目に惑わされて慌てないようにしましょう。

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